「鯛焼きひとつ、鯛抜きで」

クリープハイプとPublic Relationsが好きな、webライターの雑記

「ダサいのが嫌い」が原動力だった、ダサ坊の君へ

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ダサいのが嫌だった。

 

思えば、私が日常的に文章を書くようになったのは、中学生の頃。文芸部に入って、年に4回ほど作品を出していた。

きっかけは何だったかなー、と考えてみる。

 

当時の私は、そこら辺の大人より喋りが上手いと思い込んでいた。上手いの定義も知らぬまま、若さゆえの(としておきたい)驕りがダッシュ

喋るのが上手いやつが、書くことが下手なのはダサい。「俺はことばを使うのが上手いんだ」と言えるようになりたい。ちっぽけな向上心を、「読書が好き」という極めて王道の言い訳で塗りつぶして文芸部に入った。

にもかかわらず、ステータスが偏っているのがカッコいい、という憧れもあった。だから文系科目の勉強「だけ」頑張り始めた。成績は理系科目が最底辺、文系科目が中の下だったので。でもオールマイティの方がかっこいいじゃんね。中学3年生のフクザツな心、ってやつか。

 

と言いつつ順調に落ちこぼれた私は無事に高校生になり、「中学の頃からみんなが積み重ねてきたものに追いつくより、ゼロからスタートする科目をやった方がまだマシでは?」なんて思い始めた。だから社会は世界史と倫理・政治経済を選択したし、理科は地学基礎を。なんとか上の下くらいには食い込んだ。

だが、高校3年生の夏休み、ついに私は校内で下位10%の成績をしっかり維持していた英語を勉強し始めた。理由は簡単で、自分のダサさに気づいたから。「将来翻訳機は必ず進化する。だったら英語なんて勉強する意味ないだろ」と言っているヤツが、成績悪いなんて、言い訳でしかないだろ。クソダサい。

勉強は時間じゃなくて質だと言うが、落ちこぼれの自分には時間も質も必要だ。だから夏休み、1日13時間英語の勉強に費やした。受験生の夏の突貫工事は、「校内で中の中の成績」を建立した。

高校3年の最後に受けた試験の成績が、文系選択130人中65位だったのは、今でも忘れられない。

 

自分は凡人ダサ坊だ、と確信したのはここだった。

 

何でこんなことを思い出したんだろう。わからない。

 

12月、腹痛で動けず、救急車で運ばれた。3日間の出勤停止。

1月、38.6℃の熱を出した。8日間の出勤停止。

今もダサ坊だよ、お前。

でもなダサ坊、お前運動嫌いだろ。スポーツテストCって嘘ついてたけど、Dだもんな。Dはダサ坊のDか? 隠す方がダサいって気づけよ。話戻すけど、そんなお前が、22歳になると意味もなく7km走ったりする。2km泳いだりする。びっくりするだろ。

ダサいのが嫌で入った文芸部。今お前、文章で金稼いでるぞ、月5万くらいだけど。もう片方の仕事で25万くらい稼いでるから、結構悠々自適な生活してる。安心しろよ。

13歳でハマったクリープハイプ、少なくとも10年は好きだぞ。初めてできた恋人にもらったもんな、『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』のCD。あと、40歳で死にたいって考えも変わらんよ。折り返し地点過ぎちゃった。

 

25歳くらいになったら、ダサ坊卒業したいんだけどね。

ごめんね。

 

 

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夢ってかっこよかったよな
みんな忘れちゃったのかい
忘れちゃったのかい
あの頃何になりたかったかなんて
今じゃただの笑い話だよな


言いたいことも言えないまま
現実逃避だけが上手くなって
言葉選びを間違えて
また人を傷つけて
無邪気でいいねっていわれたよ


いつも本気で思ってた
あなたのことも夢の続きも
いつかわかると思ってた
涙の訳も生きることの意味も


期限はいつもつきものだった
言い訳つけて先に伸ばすのは
夏休みの宿題のようで
僕らはまだ終わっていないよ


代打、あの日の僕
なにやってんだよ大人のくせに
うるせぇ真面目にやってるよ
ただ ただ ただ
君みたいに前は向けないよ


言いたいことも言えないまま
現実逃避だけが上手くなって
言葉選びを間違えて
また人を傷つけて
無邪気でいいねって言われて


いつも本気で思ってた
あなたのことも夢の続きも
いつかわかると思ってた
涙の訳も生きることの意味も


期限はいつもつきものだった
言い訳つけて先に伸ばすのは
夏休みの宿題の様で


僕らはまだ終わっていないよ

(夢の続き/Hakubi)